想像してみてください。
おひとりさまの私達が天に還ったとき、ある程度の額にせよ少額にせよ、もし財産が遺っていたなら、その財産をどうされますか?
病院や施設に最期まで面会に来てくれた甥御さんや姪御さんに、或いは親しく付き合ってこられた従姉妹さんにお子様がいらっしゃれば、その方々に遺されますか?
それもとても素敵ですね♡
或いは、どこかの団体に寄付をお考えでしょうか。
え?寄付?!
寄付なんて“お金持ちのすること”ですか?笑
いえいえ、昨今、「未来への想いを10万円でしっかりと遺す」ことが可能です。
この記事をお読み戴きますと
・10万円で“未来への想い”を遺す方法
・その具体的な手法
・人はなぜ寄付をするのか/おひとりさまが寄付をする理由
などが分かります。
おひとりさまの将来のための知識の1つとして、まずはお読みになってみてくださいね!
10万円で“未来への想い”を遺す方法/少額遺贈寄付
先ずは、こちらをご覧ください。
一般社団法人日本承継寄付協会が出されている資料の15頁・16頁です。(2021年9月時点)
このように、未来のために、子供たちや動物たちを助けたり、研究の支援が出来たりと
10万円の寄付でも、“想い”を叶える様々な社会貢献が可能です。
しかも! 下段③のように、お名前を刻んで永年に渡り残して戴くことも出来ます!
これらは、「少額遺贈寄付」と呼ばれています。
そもそも遺贈寄付とは
そもそも「遺贈寄付」とは、亡くなった時点で残っている財産の⼀部または全部を、遺言等によって、公益法人・NPO法人・その他の団体や機関等に寄付することであり、
「人生の集大成としての社会貢献」とも言われます。
故郷、医療、教育、貧困、環境、文化など、支援したいテーマや団体を選び、社会への恩返しも込めて、ご自分の想いとお金を未来に繋いで戴くことです。
どういった遺贈寄付があるのか/遺贈寄付先例
●貧困に苦しむ子供達への支援
●若者の起業の支援
●好きなスポーツの支援
●環境保護活動に対する支援
●日本の伝統文化継承のための支援
●神社仏閣を守り、存続させるための支援
●災害支援
●地域の安全・防災の確保のための資金として
●地元地域の活性化のための資金として
など、それぞれの方の想いに合った種々の寄付先(用途)が有ります。
“未来への想い”を遺す具体的な方法
遺言書/遺贈
●遺言書に寄付先や金額を明記して、希望団体に直接寄付を遺す
生命保険
●生命保険金の受取人を、寄付希望団体にしておく。
口頭での言い遺し(のこし)・エンディングノート
●葬儀など含め死後の事務受任者に対し、「お香典は寄付をしてくれるよう」依頼し、寄付先を伝えておく。
など。但し、“単に口頭での言い遺し”や“エンディングノート”には、法的効力は有りません。
負担付死因贈与契約
”希望先に一定の寄付をすること“を条件として、本人が死亡した時に遺産の全部または一部を贈与するという契約を、本人である「贈与者」と寄付を実行してくれる「受贈者」との間で締結する方法。
両者合意のうえ契約を締結するため、“遺贈”より確実です。
- 契約は口約束でも成立するが、トラブル回避のためにも契約書で締結したほうが良い。
- 両者の合意のうえ契約をするため、原則的に一方的に変更・撤回することは不可。
- 契約においては、「受贈者」がしっかりと義務を果たすよう監督・監視をする「死因贈与執行者」を指定しておくこと。
「受贈者」に寄付を実行してもらうタイミングについては、相談、合意の上、契約書内に記載します。
信託契約
信託契約とは、「委託者(財産を所有している人=寄付する人)」が、信頼できる「受託者(信託銀行など)」に財産の管理・処分の権限を与えて、「受益者(寄付される団体)」のために定められた目的(寄付)に従い、信託した財産の管理・処分をしてもらう契約のこと。
- 契約と同時に、財産の所有権が「委託者(寄付する人)」から「受託者(信託銀行など)」に移るため、「委託者(寄付する人)」は、財産の管理負担がなくなる。
- 「委託者(寄付する人)」に何かトラブルが起こっても、信託財産は保護される。
- 「受託者(信託銀行など)」は善管注意義務や分別管理義務などを負っているため、信託財産は安全に管理される。
- 信託財産を分割して長期に渡って寄付したり、元本から生じる収益を寄付することもできる。
- 信託銀行などに財産を信託しておくには、費用が発生する。
人はなぜ寄付をするのか/おひとりさまが寄付をする理由
3万円でも10万円でも100万円でも、おひとりさまが、自分の死後どこかに寄付をしたいと考えるとき、そこには一体どんな想いがあるのでしょうか。
「お金はあの世にまでは持って行かれないし、とりわけ遺す人もいないから。」
確かにそういった思いもあることでしょう。
それでも、そのまま何もしないわけではなく、わざわざ「寄付」をするのは、
“独り”を知るおひとりさまだからこそ、他人との繋がり、社会との繋がりの有り難さを、強く感じているからではないでしょうか。
家族や血のつながりという枠を超えて、
見も知らぬ子供たちや動物たちのために、自分が見ることも無い未来の社会のために、自分のお金を役立てて欲しいと願う、
おひとりさまの底に在る、そんな「他者への自己同一感・他人事とは思わぬ優しさ」が、“遺贈寄付”へと形を変えるのだろうと、おひとりさまのHIROとしては考えるのでありました。m(__)m
まとめ
お金持ちじゃなくても、未来への想いを遺せる“少額遺贈寄付”。
「どんな人やことを助けたいかしら」「未来はどのようになって欲しいかしら」「どの分野により発展して貰いたいかしら」・・・
「人のため、社会のために、将来寄付をすること」を考えていると、なぜかしら“今(いま)”豊かな気持ちになれませんか♪
おひとりさまが、もし、ご自分の遺産の行方(ゆくえ)・行く末(ゆくすえ)に迷うことがおありでしたら、ぜひ選択肢の1つに“少額遺贈寄付”も加えてみられてはいかがかと思います。